ハピネス
今まで聞いた中で、1番大きな声。


「比嘉 巴の身を健康の守りにおけ。我のハピネス早乙女 天祢の願いを叶えたまえ!」


振り下ろされた杖が魔法陣に触れると、一瞬強い光が放出される。


部屋全体が白い光に包まれ、元の状態に戻った時、床の魔法陣もなくなっていた。


「これでアンタの希望は叶ったわ……本当にお疲れ様でした」


リリアのキレイな手が私の頭に触れると、何だか無性に安心出来る。


「リリア…私もうちょっと頑張れる様な気がするよ………」


急激に襲ってきた眠気の渦の中、大好きな人が私に笑いかけてくれる夢を見た気がした。
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