ハピネス
シュン…と落ち込む私の顔を、リリアが覗き込んでいるのが分かる。


「そんな顔しないの天祢。周りに誰もいない時は例え後任者がハピネス中でも、話しかけて来ていいから」


「本当…?」


「本当。それより今の天祢には、頑張りたい事が増えたんでしょう?私はその内見えなくなってしまう存在だけど、見守っているから……頑張りなさい」


そう言ってフンワリと笑うリリアの笑顔は、今まで1番優しい笑顔だった。


私の………頑張りたい事。


勉強や部活ももちろんだけれど、もう1ついい方向に向けたい事がある。


「早乙女?」


「えっ……」
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