ハピネス
近づいて拾い上げてみると、それは白い鳥の羽だった。


「なんだ、鳥の羽か」


「……あの子と同じ事言うのね、アンタ」


「…………っ!?」


動かした目線の先には、波打つ長い青い髪。


透き通る様な水色の瞳が、オレを見透かす。


「ねぇ…アンタは見返り求めない覚悟はあるの……?あの子みたいに」


白くて大きな羽を2枚生やしたアナタは、驚きで目を見開くオレにとてもとても真剣に問いかけた。


「マジ、かよ……」


拾い上げたばかりの羽が、オレの手を離れて宙を舞う。


守りたいものがある事は、決して悪い事ではないのだ。
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