ハピネス
胸元で両手を交差させ、落ちつかない様にキョロキョロ辺りを見渡していると、バッサリと切り捨てられた。


リリアって……天使にしては無愛想過ぎない?


でも性格なんて人それぞれだし………だけどもうちょっと朗らかさをプラスしてくれても……


「あっ、いた」


ウダウダと色々考えていると、リリアが1本の木の傍に立ってポツッと呟く。


「天祢、アレ見て」


「え……?――――あっ!」


右手を上げたリリアが指差した先には、ネコが1匹いたのだった。


ネコは全身が薄茶の毛のネコで、木の上の方の枝に乗っかってミーミー鳴いている。
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