無愛想で糖度高めなカレの愛
「明穂を傷付けたこと、本当に悪かったと思ってる。でもこれからは同じ職場の仲間として、遠慮なく接してほしい」
彼の気持ちがしっかりと伝わってくる。魅力的だと思った瞳を見つめ返し、私は「わかった」と答えて微笑んだ。
きっとこれから、私も望んでいた新しい関係を築いていけるはず──。
話が済み、なんだか清々しい気分で車から降りると、何故か恵次も外へ出てくる。ぐるっと回って、私のもとへやってきた。
「どうしたの?」
「落とし物。これがなきゃ部屋入れないだろ」
「あ!」
彼が掲げた手で揺らされる、チャームがついた銀色の鍵を見て、私は口をぱかっと開けた。手に持っていたアパートの鍵を、いつの間にか助手席に落としていたらしい。
「ごめん!」
「お前は昔から変わってないな。もう何か拾っても届けてやらねぇぞ」
穏やかに笑って言う彼の言葉を聞いて、はっとする。
もしかして、恵次も覚えているの?
学生時代、私の定期入れを教室に届けてくれたこと。私が彼のことを意識するきっかけになった、あの些細な出来事を──。
じんわりと心の奥が温かくなるのを感じながら見上げると、彼は不思議そうに小首をかしげる。
彼の気持ちがしっかりと伝わってくる。魅力的だと思った瞳を見つめ返し、私は「わかった」と答えて微笑んだ。
きっとこれから、私も望んでいた新しい関係を築いていけるはず──。
話が済み、なんだか清々しい気分で車から降りると、何故か恵次も外へ出てくる。ぐるっと回って、私のもとへやってきた。
「どうしたの?」
「落とし物。これがなきゃ部屋入れないだろ」
「あ!」
彼が掲げた手で揺らされる、チャームがついた銀色の鍵を見て、私は口をぱかっと開けた。手に持っていたアパートの鍵を、いつの間にか助手席に落としていたらしい。
「ごめん!」
「お前は昔から変わってないな。もう何か拾っても届けてやらねぇぞ」
穏やかに笑って言う彼の言葉を聞いて、はっとする。
もしかして、恵次も覚えているの?
学生時代、私の定期入れを教室に届けてくれたこと。私が彼のことを意識するきっかけになった、あの些細な出来事を──。
じんわりと心の奥が温かくなるのを感じながら見上げると、彼は不思議そうに小首をかしげる。