月下美人の咲く夜を

息をする間もなく何度も何度も唇を塞ぐと、咲月の唇からは苦しそうに短い吐息が漏れた。

「月人。………早く。」

額を合わせて切なそうに呟いた彼女の背後には、咲き誇る月下美人。


…あぁ、そう……か。


その瞬間に全てを悟った俺は、もう一度欲望を注ぎ込むような激しいキスをして、そのまま雪崩れ込むようにベッドへと彼女を連れ去った。


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