月下美人の咲く夜を
あなたがお世話を頑張ってくれたから、花の蕾は零れ落ちんばかりに膨らんだ。
それと同時に私の祈りと願いも今にも弾けそうだった。
そして決めたの。
この花が咲くのを一目見たら…もうやめようって。
月人の未来が明るいことを願って私も旅立とうって。
だってね、人の世は輪廻転生。
本当は私は、あなたのそばに残ってはいけない存在だから。
お月さま、お月さま…。
だからお願いです。
たったひと時でいいから、彼に触れさせてください。
最後の願いを、一際大きく輝く月に届けたの。