KISSしてダーリン。

中学生カップル






日曜日



「フンフンフーン♪」



いつもならまだ寝ている時間に、ベッドに洋服を広げて鼻歌を歌う。


今日はカイの部活が久しぶりに休みで、デートすることになった。


別れる騒動(基本的に私が騒いだだけだけど)があって以来の休日のデートだから少し緊張する。



でも、上がる口角に下がる眉。



「えへへへ」



どうやら相当楽しみなようで。



「~~♪……、うっ」



服を鏡で合わせた時の顔がゆるみまくりで、キャラじゃない自分にドン引いた。


ちょ、ナイ。ナイ。どうした私。リアル乙女じゃん。うわあ!!


そう思うも心はうずうずとしたままで、終始ニヤニヤしながら準備を終えた。



それにしても、今日のデートはどこに行くんだろう??


カイはなにも教えてくれなかったし…


髪を整えながらふと時計を見ると


10:45


………ギャ――――!!!!!


鞄を勢いよく取って階段を駆け下りる。


待ち合わせは11時に駅で、家から駅までは20分かかる。


ああああ、たまには私が先について天使の微笑みで出迎えたかったのに~!!!


それどころか遅刻だあああ!!!



 
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