ずっと、君に恋していいですか?
薫は志信には役職などの詳しい話はしなかったが、とりあえずマネージャーが復帰するまでの代理を務めるという事だけを話した。

明日から早速、新装オープンに向けて山寺SSに通う事になる。

薫の自宅から山寺SSまでは車で一時間ほどかかるので、オープンしてから落ち着くまで、しばらくの間は帰りが11時半頃になるかも知れないと薫は言った。

そして、郊外のSSは年中無休で土日はほとんど出勤して、平日に交代で休みを取る。

本社のように土日の連休はほとんどない。

月に一度か二度ほどは、土曜か日曜にも休めるらしい。

志信はチャーハンを食べるのも忘れて、呆然とその話を聞いていた。

「年末年始も仕事って事?」

「年末は休めないけど…年始は何日か休めると思う。」

志信はビールを少し飲んで、冷めかけたチャーハンを口に運んだ。

(クリスマスどころじゃなさそうだな…。)

クリスマスどころか、休みが合わなければいつ会えばいいのだろう?

薫が休みの平日に、志信の仕事が終わった後に会うのが精一杯になるだろう。

「明日から?」

「うん。オープンするまでは、オープン後よりもう少し早く帰れると思う。」

「ふーん…。わかった。」


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