流れ星スペシャル

苦しげな言い訳を聞いて、綾香さんはそうタメ息をついたけれど、実はもうあきらめているようでもあった。


「桂木さんの顔見たら、すぐ家に帰るねんで」


なんて釘をさされる。


「はい！」


「まー、それで気が済むんなら、励まして来れば」


ボソッと、そうつけ加えた。




綾香さんだって、桂木さんのことが気がかりなんだ。


もしかして、きつく言い過ぎてしまったと気が咎めているのかもしれない。


だって二人は同い年だし、奥様のリカコさんの親友だから、桂木さんと綾香さんはもともと仲がいいもん。




それでも一番にわたしのことを心配してくれる綾香さんの気持ちがうれしかった。


どんだけキツイことを言われても、心がポッと温かくなる。




「けど、その残高確認書はやってってな」


と、しっかりペナルティは課されてしまったけれど。