流れ星スペシャル
「そんなに心配なら、アズが癒してあげれば?」
もう抑え込む必要はないんやし、アズの『好き』の気持ちは。
「癒すとか、そんな腕ないもん……」
アズはボソッと、そう答えた。
「別に『大丈夫?』って声かけるだけでええやん」
「う……ん。でもそーゆー心の奥の部分に、わたしなんかが触れたらあかんような気がして……」
「は? そんなカッコつけてたら、また誰かにスコンと持っていかれるで。オレに相談するヒマがあったら、さっさと行動に出ればええねん。チャンスなんやし」
思いのほか突き放すように言ってしまった。
理由はわかっている。
心底桂木さんを心配しているアズに、ちょっと焼きもちを焼いただけ。
「チャンス? 何それ? わたし……そんなつもりで言ったんじゃないよ」
案の定、アズもカチンときたようで、声のトーンが低くなった。
その気まずい空気を破るように、突然、元気な声が耳に飛び込んでくる。
「店長~、大丈夫?」
ホールの掃除を終えて戻ってきたうるるんが、桂木さんの真横に立ち、その腕をつついていた。