僕等はまだ恋を知らない


「俺は………部長に沙耶が休むこと言わないといけないし、2人で行って来て」


「そ、そっか……」


沙耶だけじゃなくて、大翔も同じ。

朝からずっと様子がおかしいの知ってたのに、聞かない方がいいと言い聞かせてた。


聞くのが怖かったんだと思う。


「行こうぜ、倉橋」という九条くんの言葉にも、無言で頷くしかなかった。


沙耶の鞄をぎゅっと抱えながら、九条くんと廊下を歩く。


九条くんが隣にいると、いつもならドキドキするのに。


今日は何もない。


< 301 / 434 >

この作品をシェア

pagetop