ゼロの相棒




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「おい、お前イカサマ使いやがったな?!」





酒場の近くに来ると、町の人たちが少し集まっていて



中からは男性のものらしき怒鳴り声が聞こえる。





「ねぇねぇ、聞いた?

今ここで喧嘩してるの、ガーディアンのあのイケメン君とここらで有名な乱暴ものの、ゴリーらしいわよ。」



「ゴリーは賭け事にめっぽう強いのでも有名なのにね。

どうやら、そのガーディアンさんに、こてんぱんにやられたらしいわ。」



集まっていた人々が喋っているのが聞こえた。




その時、ゼロがぴたりと足を止めた。




「あのゴリーが負けたのか?一体誰の仕業か、見当はつくが……。」




ゼロはそう言いかけて、酒場を見る。


ゼロの知り合いが喧嘩してるのかな。




すると、彼は酒場の方に歩き出す。



「ちょっと昔の知り合いの様子を見ていこうか、フィオネ。

危なくなったら俺が守るから。」




私も、本音を言うと、少し見てみたかったので


ゼロの後ろについて歩いて行った。




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