ゼロの相棒
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「魔獣は北の国境付近まで来てたぜ。
……都市と、この町のちょうど真ん中辺りにいやがる。」
空中偵察を終えたゼロが、ドロシーの部屋に舞い降りた。
「数は?」
ジンがゼロの方を見て尋ねる。
「ざっと三十。ザコから大物まで様々だ」
三十……。
それって相当多いんじゃ…。
ゼロの言葉にジンとドロシーも難しい顔をする。
「そいつらが一気に押し寄せてきたら
………ヤバいかもなぁ……。」
ジンが静かに呟いた。
この町の周りは丸太の柵で囲まれていて
その先は森と草原が広がっているだけだ。
言うなれば、魔獣が攻めやすい地形になっている。
「ナイトメアの封印の魔力によって、魔獣が寄りつかないまま百年が過ぎましたが……こんなことになるなんて…。」
ドロシーが、不安げな顔をしてぼそ、と言った。
それを見て、ジンがゼロの方を見て口を開く。
「地響きが起きてしまったら、そっちはドロシーに任せて、僕たちはその“魔獣ども”をどうにかしないとね。」