ゼロの相棒




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「!あれはゼロさん達じゃないですか?」




二十分後、予想通りに町から離れた上空に二人の姿が現れた。





ドロシーが、瞳を輝かせてその方角を見る。





「……聞いてはいましたが、実際見ると
すごい数ですね…。」





私には、まだ遠くて分からないが、黒や茶色、他の色とりどりの“生き物”が、ゼロ達の後ろから向かってくるのが見えた。




あれが、魔獣の群れなんだ…。




でも、ジンの計画がこのまま成功すれば、町には何一つ被害が出ないはずだ。






……今のところ、異常はない。






その時、ジン達が大きく左に旋回した。




丘の方に向かうのだろう。





魔獣達も、ジンの放出する魔力につられて丘へと走り始めた。






やった!



成功だ!





ジン達はスピードを上げて、丘へと先回りする。



このままいけば、あとはゼロが魔獣達を倒すだけだ。







行けるかもしれない………!









その時だった。







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