ゼロの相棒








………。








「え?」







想像していたよりも、その言葉は爆弾ではなく


私は少し気が抜けてしまった。





「どういう意味?」





私が尋ねると、ゼロは、ふいっ、と私から目をそらして言った。





「……このガキの姿は、醜いと思うか?」




ゼロが、ぼそり、と言った言葉に、
私は少し動揺した。





それは、ゼロがずっと気にしていたことだったのだろうか?




魔力も制限されている。




おまけに体力や筋力も、青年の姿に比べると劣っている。






ゼロは、この姿を嫌っている。






それはずっと思っていたことだったけど





…それを私に聞くの?







「私は、今の姿のゼロも、元の姿のゼロも好きよ。

……どちらも同じゼロだもの」






私のこの答えが、ゼロの望んでいたものかはわからなかった。




この姿を肯定して、ゼロの機嫌が悪くならないだろうか?






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