ゼロの相棒
ジンの言葉に、ゼロは再びピクリ、と眉を動かしたが
すぐにいつものポーカーフェイスに戻ると
「…………ちげぇよ、馬鹿。」
と、ぼそ、と呟いた。
私は、はっ、と気づく。
そうか……容れ物が傷ついたら困るもんね。
そういうことだよね。
私の雰囲気が変わったのに気づくと、ジンは慌てて言った。
「違うよ、フィオネちゃん。僕は悪い意味で言ったんじゃない。
……大事な“相棒”って意味で言ったんだよ。」
…ますます分からない。
ゼロにとって私は、“容れ物”以外の何があるって、言うんだろう。
すると、今まで無言でそれを聞いていた
ゼロが、私をまっすぐ見て言った。
「…フィオネ。昨日俺が言った意味、わかってないのか?」
私は、眉をひそめてゼロを見る。
ゼロは、いつもと変わらない顔で、さらり、と私に言った。
「俺は、フィオネを犠牲にした方法では、元には戻らないことに決めたんだ。」