ゼロの相棒





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月の塔の階段を登り、踊り場に出ると
ドロシーの部屋の中からは何やら話し声が聞こえる。




もうみんな到着しているようだ。




ゼロが、がちゃっ、と扉を開ける。




すると、中にいた人々の視線が一気にこちらに集まった。



中では私たちを除く五人が丸くなるようにしてカーペットに座っている。



ダリシーンも同じようにしているところに少し驚いた。




この人だけ椅子に座るとかはないのね。





「お、やっと全員揃ったな。じゃ、始めますか。」




レオが、すっ、と私たち分の場所を空けてそう言った。




ゼロは、スタスタと中に入ると、どすっ、とレオの隣に座った。





その様子を見て、ジンが何やら楽しそうに笑っている。





私はゼロとドロシーの間に座って改めてここに集まっている人々を見た。





……一流の魔法使いが一同に集まっている




こんな豪華な顔ぶれが今回の作戦に参加しているんだ。




国王は言うまでもないけど、ガーディアンの二人もトップレベルだし、ジンも、ドロシーも歴とした上級魔法使いだ。





それに加えてゼロ。




黒マントになんか負ける気がしない。





………一つの弱点としては、私ぐらい。




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