時間よ、止まれ。
「さおり!おはよ♪」
一晩明けて。
昨日の大雨は何だったのか、今朝は雲一つない晴天。
たまたま登校途中に出会った華恵の笑顔もまぶしく感じる。
「あれ?傘?今日は降水確率0%だよ?しかも、さおりの趣味じゃないじゃん、黒い傘なんて…」
華恵は不思議そうな表情で、私の持っていた黒い傘を覗き込んだ。
そう…
もちろんこの傘は、昨日中原くんから借りたもの。
きちんと返すために、晴れだけど持ってきた。
「うん…。事情があって…」
私は歩きながら、華恵に昨日の出来事を話した。