時間よ、止まれ。
私達の間にしばしの沈黙が流れて、セミの鳴き声だけがやたらうるさく聞こえた。
「…好きな人って、誰?」
そんなセミの大合唱にかぶせるようにポツリと、中原くんが言った。
「…え?」
…てか、まだ粘るの!?
「どういう奴か分からないと…、本当にソイツが井上さんにふさわしい相手か確かめるまで、俺は引き下がらない!」
げっ!!
うそぉ……。
明らかに闘争心むき出しの中原くん。
私のハッキリ言った一言が、逆効果になってしまったみたい…。