鬼部長の素顔



『忘れ物を、ないですか?』


「大丈夫だ」


『何時の飛行機ですか?』


「んー、14時38分」


うん、今から行けば間に合いますね
ギリギリまで優子いたいと
部長は言い出して
私たちは駅でお別れをする事にした


「お土産、楽しみにしてろ」


『はい、楽しみにしてます』


「寂しくて泣くなよ?」


『泣きませんよ?』


「他の男んトコはダメだぞ?」


『私を相手にする人なんていません』


「お前はわかってない」


『部長はわかってない』


そう言い終わると
二人で顔を合わせて笑ってしまった


『もう、時間ですよ』


「ああ、行ってくる」


そう言うも、なかなか行かない部長
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