鬼部長の素顔



「優子?……大丈夫か?」


『ん……だめっ』


部長の実家が近くになるにつれて
緊張するのか…吐きそうになる


「吐く?」


『……ううん…。心臓でそう』


部長は笑ってる……
そりゃ、じぶんの実家だもん


「緊張するような奴らじゃない。普通にしていたらいいんだよ」


苦笑いしかない
吐きそうな口に
サイダー味の飴を放り込んだ



そして……

「ついた、待ってろ」


部長は一人降り、
家のインターホンを押していた



ドアが開き、お母さんらしき人が顔出す
キョロキョロと見渡すのがわかった

それを見たら、なおさら緊張してしまう



車に乗っていたら
トン、トンと窓を叩く音がした

振り向けば……綺麗な女の人


「初めまして、優ちゃん。」


ニコって笑ってくれた顔でわかった
この人……部長のお母さんだ
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