鬼部長の素顔



顔を覆っていた指が、動いた


「なにやってんだよ」


指の隙間から、部長の顔が見えた


『だって……』


こんな無様な私
絶対気に入られるはずがない

部長は私の手を取り自分の頬に当てた


「つめてぇ、寒いか?」


私が首を横に降ると
フッと笑ってくれて


「嫌な奴を優ちゃんなんて呼ぶか?普通なら門前払いだ。……それに、もしそうだったとしたら、俺は縁を切ってでも優子と一緒になるけど?」


……な、なっ。
そんな言葉をさらって言えちゃう部長
私の不安なんて一瞬で飛ばされちゃう

『んっ……ごめっ』

謝ろうとしたけど
部長に唇を塞がれていた
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