鬼部長の素顔
定時前、部長のイライラはまだ
収まってないようで
煙草を吸いに喫煙室にいた
これはチャンスだと思い
部長に気がつかれないように隠れていた
廊下を歩いてくる部長の腕を
グイッと掴み会議室へと連れ込まれた
えっ?と、驚いた部長
「……っ、優子?」
「ど……どうした?」
その声に、私はホッとした
イラついている声じゃなく
いつもの優しい声
だから我慢していたものがこみ上げてくる
「何があった?」
優しい声で私の頭に手を置く
ちゃんと、謝らなきゃ……
『……部長……怒ってます?』
『……私、いっぱい聞かれて、答えちゃったから。……部長のこと考えないでペラペラ……。ごめんなさい』
会社では泣かないと決めていたのに
今になって、泣きそうだ