鬼部長の素顔



沈黙が続く、明らかに怒らせたのは私だ
私から何も言えなくなってしまった


気まずい雰囲気の中
静かに話し出した部長


「……俺は、どうしたら優子が俺に笑ってくれるかっていつも考えてた。上司として接していたつもりが、いつのまにか一人の男だった。……優子を好きになった時には、既に出向の話は出ていたんだ。けど、優子を諦めきれない俺は、出向を断った」

「やっと優子と結ばれて……そのあと、また打診してきた。出向じゃなく、籍を置けって。正直迷った。優子と一緒に行けたら……って思ったが、優子の人生を考えたら、簡単には言えなかった。」


そして妊娠がわかり
優子と籍を入れた

それからすぐに、上層部が本格的に動き始めていた


「結婚したんなら、迷うことはないだろう」


優子もこれを機に辞めると耳にすれば
俺の知らないところで
話は勝手に進んで行った


「決定事項だって言われたのが、出張に行った初日に言われた。明日には内示が出るだろう」



『……勝手な話ね』


自分が働いている会社が
これほどまで勝手だと思わなかった
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