鬼部長の素顔



『おかえりなさい』


「優子、まだ起きていたのか?」


「おかえりなさい」 「おかえり」


「……お前ら、いい加減帰れよ」


麻耶先輩も白井さんもいるのが
もううんざりしている部長


二人がいるせいか
部長はストレスらしい


私に触れられないっと言う
会社を辞めた私
部長は私を見ている時間が減ったと
ストレスらしい
そして、一緒にお風呂にも入れない

寝る時に
優しく包み込み、キスをするだけ


それだけで私は十分なのに
部長は不満らしい



「「おやすみー」」


二人の声がした
部長はイライラマックスだ
麻耶先輩と白井さんは
今日も我が家に泊まる



「お前も、追いかえせよ」


イライラの矛先は私に向けられた
って言っても、私はかなり助かっている
荷造りだって助かるし
部長がいない間の一人の時間
正直、不安ばかりだ



『あとちょっとで会えなくなるんですから、いいじゃないですか』


そう言っても、部長は不貞腐れ顔だ
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