鬼部長の素顔


宴会が始まると
私は部長に断りを入れ
いろんな人に注ぎに回った

「柿崎さんは頑張ってるよ?」
「檀野部長について行くなんて凄い」
「ウチの部においでよ」


なんて言われるが苦笑い
どんなに厳しくても
檀野部長の下で働くって意味のない決意が前からあった


ほとほと疲れて自分の席に着けば
部長もお疲れな様子


「注がれるコッチの身になれ」


そんな愚痴が聞こえた
何人もの人が部長にビールを注ぎに
来たんだと思った


けど、私は……


『部長、グラスが空いてますよ?』


私の言葉に睨みつける部長


「お前、太ったんだってな」

そう言いってニヤッとした部長


「俺が怒るから甘い物が欲しくなる……だから太るのは俺のせいか?」


な、な、なんで知ってるんだ?
あの時は早希と2人だった……

ま、ま、ま、まさか
隣の露天風呂に……いたの!?


「いいぞ?俺が責任取ってやっても」



あーっ!!
聞かれていた……まさかまさかの。
いつも鬼に見えていた部長が
今は悪魔に見えた……


『だ、だ、大丈夫ですっ!』
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