とっくに恋だった―壁越しの片想い―


気付いた途端に溢れ返ってきた感情に、溺れそうな感覚に陥りながら膝に顔を埋める。

バタン、と小さく響いた音が聞こえる。
平沢さんが、鳥山さんと部屋に入った音。



感情の海の中、吐き出した息が、ゴポ……と苦しそうに音を立てた気がした。














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