ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
「あの…起きなくて大丈夫なんですか?」


ん……と、藤枝室長のまつ毛がわずかに揺れる。


ゆっくり目が開けられる。

私のことを見つめる目がとろんとしてて、まだ完全に覚醒しきれてない様子だ。


「お疲れさまです。藤枝室長」


驚いたように、目が見開かれ、


「…河田さん……おはよう」


と言った。


ぶっ…『おはよう』って。

なんか可愛いなと思ってしまった。


「藤枝室長、先ほどはヒーターの手配をしてくださり、ありがとうございました」


私がお礼を言うと、藤枝室長は、髪をくしゃりとやり、まだ眠そうだった。

「…そんなこと。これからも、何か困ったことがあれば言って?」

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