ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
拝顔を終え、最初の入口に戻ると、可愛らしい手のひらサイズの鹿が、目に入った。

どうやら、おみくじみたいで、よく見ると、小さな鹿の口に、巻き物がくわえてて可愛い。

式年造替の、特別な鹿みくじもある。


「藤枝さん、可愛い!鹿のおみくじ欲しいです!」


あっ…手を繋いだままだったことに気付き、ちょっと照れる。


「ああ、本当だ。可愛いな…選ぼうか」

興奮気味の私に、藤枝さんが穏やかに微笑んだ。


ズラリと並んだ鹿みくじを前に、

「わあぁ、どの鹿にしよう…藤枝さんは?」


「ははは…この子と目が合ったから、この鹿にするよ」

なんて言いながら、一体の鹿みくじを、ちょこんと手のひらに乗せている。

その様子が、なんだか可愛い。

ふふ…










< 330 / 378 >

この作品をシェア

pagetop