ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】

溢れる想い

あの晩から、拓海が私の前に現れることはない。

管理人室に預けてあった段ボールも、いつのまにか引き取ってあった。

秋の気配が、もう冬に変わっていた。

今日はクリスマス・イブだ。


藤枝さんとは、ゆっくりだけど、距離が近づいてると感じる。

チャラいイメージがあったけど、それは見た目だけで、私たちの関係はプラトニックだ。

キスも、まだした事なくて、最近はそれがちょっと不満だ。


私だけが好きなのかな…


藤枝さんの仕事が忙しくなって、最近はぜんぜん会えない。

三日前に、秘書室の廊下でチラッと見かけただけだ。


今日のことだって、何も約束してない。

一応、部屋は片付けたし、いつもより念入りに掃除した。



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