ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
「ありがとうございます。私のこと、そんな風に思ってもらえて…嬉しい」


私の左薬指に触れている大きな手を、そっと握る。


「私なんかで、いいんですか?」

グイッと身体を引き寄せられる。


「出た…私なんかって。君がいいんだ」


お互いの視線が絡まる。目を閉じ、どちらからともなくキスをした。

チュッと、触れるだけのキス。

そっと目を開けると、優しい目をした藤枝さんと目が合う。

「よろしくお願いします。私には、貴方しか考えられない」


「マジ?やった…嬉しい」

子どものように嬉しそうな藤枝さんに、頬が緩む。

深くなるキス。ためらうように口付けてくる藤枝さん。

「大切にしたい。君のこと…
でも、もう限界。俺のものにしてもいい?」


返事の代わりに、キスをしながら藤枝さんの頭を抱きしめた。



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