ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
『彼のギターになりたい…』

彼女の変なつぶやきに、思わず想像してしまった。

ギターになった彼女を、あのボーカルが大切に扱う姿を…

嫌だ。

ただの例えなのにムキになる俺がいた。

イラっとして、彼女の耳元で囁いたんだ

ぐっと彼女に近付く。


ふわり…


花のような甘い香りがした。


ドキッ


なんだ?これ…

鳩尾の辺りがギュッとなった。


衝動的に、そのうなじに唇を這わせたくなったが、わずかに残っていた理性で抑えた。


はあぁぁぁ…


Cheri, Cherie のドアを閉めた俺は、大きな溜息を吐いた。
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