同居ノススメ

家具は
2人が気に入った布素材の
モザイク柄で少し固めの
スリーシーターのソファーに決めた。

少し大きめのお弁当箱と
色ちがいお揃いのマグカップに
お茶碗にお皿、カトラリー
次第に揃っていく品物を眺めて、

ふと桃は
どこか違和感を感じ
口に出してしまった。

「ねぇ?慎太郎?これ、
なんかおかしくない?」

「えっ?なにがおかしい?」と
意味がわからず、
首をかしげる慎太郎。

「なにがって、これじゃあまるで・・・

同棲始めましたカップルか、

新婚さんみたいじゃない?」

「あぁ、確かに?
でも、まあいいじゃん?
いずれそうなるかもしれないし」と

あまりにも嬉しそうに話す
慎太郎をみて桃は


「あぁ、はぁ・・」と

よく意味がわからないと
いった感じの返事しか
できないでいると同時に

『いずれって、なんだ?
いずれわたしたちは恋人になるの?

いずれ結婚すんの?
わたしの頭では追い付いていけない…』

という思いを巡らせていた。



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