同居ノススメ


その日の仕事を終えて、
少し離れたいつもの居酒屋まで
並んで歩く、桃と亜紀。


「まさか、ホントに
桃から誘ってくれるとは、
真面目なんだねー」

と嬉しそうに話す亜紀。

確かに
きっかけは亜紀だったが
恋愛偏差値の低い桃は
誰かに話して、
意見を聞いてみたかった。

のれんをくぐり
仕切られた席につく。

店員さんには
ビールをたのみ、

2人は、
すぐに運ばれてきたビールを
口に含むと

桃は思わず「ぷっはー」と
言ってしまった。

「桃、それないわー」

「なんでよー言いたくならない?」

「言いたくなるけど、そこは
グッと堪える」と亜紀。

桃は少し納得がいかない様子で
「そう?」と答えて
浅漬きゅうりを口に放り込んだ。
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