同居ノススメ

それでもまだ
納得の行かない様子の桃に
亜紀は問いかけてみた。

「じゃあさ、仮定してみて?

慎太郎さんが
とっても綺麗な女性と
仲良く手を繋いで
街を歩いているところを
桃は目撃してしまいました。

まるで恋人のようです。

さて、あなたの心情は?」

と言われて、想像した桃。

すると思いの外、
すぐに答えは出た。

「ヤダ」

「でしょー?それは
俗にいう『ヤキモチ』でしょ?」

「んっ・・・だね・・・」

「それを見た後でも、
今と同じように
なんでもないフリして、

慎太郎さんと同居を続けられる?」

「ムリ・・だね・・・
たぶん、わたし・・逃げると思う」


「ほら・・ねっ。
もう今の関係が
居心地良くなってるのよ。

認めなさいって!」と、亜紀。


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