同居ノススメ

慎太郎は、夕方までに
あの場にいたスタッフに謝った。

すると高木は、

「そんなー
俺、大したことしてないっすよ!
勘違いした彼女が
自爆しただけっすから」と言った。

どんなときも女性には、
人一倍優しい高木にしては
ひんやりする発言だな・・

と慎太郎は思った。


その日の夕方・・・

例のスタッフから慎太郎宛に
連絡が入り『辞める』と。

電話で伝えてくる辺り
バイトとはいえ社会人失格だ。

彼女は自分勝手に
若干、引き止めてもらおう感を
漂わせていたが慎太郎は

『わかった』と一言告げて
その後の連絡事項を伝えた。

他のスタッフも彼女から
事前に相談を受けた様だったが
誰も彼女を引き止めることは
しなかった。

仲良しごっこで
できる仕事じゃないと
わかってる奴だけが残っていく。

できなくても、できないなりに
がむしゃらに
すがりついていこうとする、

その姿勢が見られない奴は
ついてこられない。


それでいいと思う。





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