T.A.B.O.O~満月のPerfect Crime~
「そうなんだ…でも今日1日楽しんだとて私断るかも知れないけど…」

そう呟いた。乙夏はもちろん、誰の記憶にも…誰の心にも和希はいない。美羽の心にだけ和希は生きていた。記憶が消される事がないまま生きていく…それが条件だったため仕方ない。だからこそ乙夏相手であっても和希の事を口にすることはない。

ただ付き合うという事に実感がもてない。

そう理由を付けていた。遊園地の前で美羽と乙夏は彼氏とその連れを待った。駐車場に着いたと連絡を受けて少し待っていると遠くから手を振る2人が見えてきた。

「居た居た!こっちだよ…!」
「ねぇいっちゃん…やっぱり私…」
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