君を選んだから
「いらっしゃい。あなたがあおいちゃん?」

「あ、はいっ!! 初めまして、葉山あおいです。今日はお招きいただいてありがとうございます。」

「こちらこそ、来てくれてありがとう。楽しみにしてたのよ。」

「そう、なんですか? 嬉しいです。」

「もちろんよ。だって、郁海が彼女連れてくるなんて、ねぇ。 しかも、こんな可愛らしいお嬢さんで、お母さん、嬉しいわ。」

「ねぇ、お母さん、もういい?」

「え?」

「一人でしゃべり過ぎ。あおい、ビックリしてんじゃん。」

「そ、そんなことないよ。」

「あら、ごめんなさい。そうよね。さぁ、上がって。」

「はい。お邪魔します。」


ハァァァァ.......緊張した。

でも、まずは第一関門突破かな。

どうやらファーストインプレッションでは気に入ってもらえたようだし、ここから頑張らねば。


それにしても、若々しくてキレイなお母さん。

フレンドリーて明るい印象だし、上品で優しそう。

須賀くんの整った顔立ちは、お母さん似なんだな。


「ごめんね、うるさくて。」

「ううん。そんなことないよ。」

「俺が女の子連れてくることなんてないから、興奮してるんだよ。」

「そうなの?」

「知ってんだろ?ずっと彼女いないって。」

「あぁ、うん。そうだね。」

< 12 / 188 >

この作品をシェア

pagetop