クールな同期が私だけに見せる顔
さてと。
だったらこうして、私を外に呼び出したのは、なせ?
美登里さんの話をした時は、何か事情があるのかなと思ったけれど、関わってないって聞き出すとそれっきり話題を変えてしまった。
彼は、私に言いたいことがあって、言おうかどうか迷ってるのかなと思った。
省吾はどうも、さっきから言い出そうとして、言葉を飲み込んでいる。
しばらくして、省吾は心を決めたみたいに、私の方をまっすぐ向いた。
「晴夏は、これから俺がいうこと、
気にしておいた方がいいと思うんだ。
君って、その……
俺、晴夏のこと。ちょっと心配してる」
「ん?私の何を心配してるの?」
「課長に美登里のこと、きちんと話すかなってこと。
美登里に遠慮して、不利なこと言えないんじゃないかなって。
君は、彼女をかばうんじゃないかって思ってる。
美登里のために、自分に不利な発言をするんじゃないかって。
とにかく、お前、そういうところ優しいから」
ええっ?
や、優しい?
かあっと顔が赤くなるのが分かる。
急に、何を言い出すの?
「えっと、省吾は、私の心配してるの?」
「当たり前だ。俺は、いつも晴夏のこと気にしてる」
「そう、それはありがとう」
「俺の言った意味、分かる?」
「営業の島村課長が来たら、正直に話すから大丈夫だって」
話の中身なんか、上の空だった。
なに、この甘いカップルみたいな会話。
彼は、じっと私の目を見て言う。
『俺は、いつも晴夏のこと気にしてる』