フラワーガーデン【アリシア編】
その時、廊下をバタバタと走る音が聞こえ、独特の間延びした声と共に扉が勢い良く開く。


「センセー、凄いよぉ~!アリちゃんじゃな~い?これぇ~」


アマンダが手に握り締めた新聞の「Missing(失踪)」の文字と、一面を飾るアリシアの顔写真に気付き、新聞を奪い取る。


「ねぇ~。センセ~。なんて書いてあるのぉ?アマンダ、字ィ、読めな~い」

「まずい……」


この内容は決してアリシアに読ませてはいけない。

僕はこの新聞を捨てようと、グシャグシャにした。


「ねえ。先生、なんて書いてあるの?」


背後から伸びた白い手が、僕の手の中の新聞を奪い取る。


「アリシア?!」


一体、いつから起きてた?


さっきの告白の言葉……


彼女は……


まさか……


聞いてたなんてことは……



でも、新聞に目を落とす彼女の様子に我に返り、僕は急いで新聞を奪い返そうとした。


そんな僕の手をアリシアは読みながらスルリと逃げていく。


やがて、ピタリとある一点に目が留まり、凍り付く。


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