先生だって遊びたい
皇輝がプロポーズしたと言うから美鈴は恥ずかしくてなった俯く。クラブは薄暗く分からないだろうが多分私の顔は赤くなっているだろう。

「心配して飛んでくるなんて良い彼じゃん!彼が一緒なら当分医者には戻らないかな?」と佐々木さんはニヤニヤ笑う。

 (もぅ…)

「美鈴、男に喧嘩売ってるってどう言うことだ?」

「あっえーと……」

 (もぅ店長…余計な事言わなくてもいいのに…)

皇輝から電話があった時にはすでに佐々木さんに助けられて居た頃のはずで店長はわざと皇輝に心配させるような言い方をしたようだ。
現に側でカクテルを作っている店長はニコニコ楽しそうに笑っている。

「……ちょっと絡まれただけだって!それに佐々木さんに助けて貰ったから何も無かったよ」

「美鈴、教師なんだからもう少し自粛しろ!」と皇輝は少しきつい口調で言う。

「えー嫌だよ!先生だって遊びたいじゃん!皇輝だって遊びたいでしょ?ね!」と私は首を傾げ皇輝に懇願するように言う。

「ハァー……」と皇輝は大きな溜息をつく。

美鈴は「先生だって遊びたい❢❢」と大きな声で叫ぶ!

「ププッ プアハハ…君も大変だね?」と佐々木さんは笑い皇輝の肩を叩く。

そして「結婚式には呼んでくれよ!」と言ってその場を離れて行った。
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