時にはケダモノくんなのです
「萩野は俺と帰るから」
ムスッとした顔で植上君にそう言う五十鈴君は荷物を持って私を引っ張る。
「えっ…五十鈴君…!?」
引っ張られる私を驚いた顔で見る植上君。
「ごめんね植上君…!
バイバイ…!」
慌てて植上君に声を掛けたけど聞こえたかどうかわからない…。
それよりも…
私の腕を掴む五十鈴君の力が強くて少し痛い。
ズンズンと進んでいく五十鈴君の機嫌はやっぱり良くなさそう。
斜め後ろから見える五十鈴君の表情はいつもと違って少し険しいようにも見えた。