猫柳の咲く季節に
「実は、私も話があるの…」
改まったように、私に告げた。
「ここじゃなんだから、場所変えよっか」
ちょっと行ってくるね、友だちにそう言い残して、こっち、と私を誘導する希美ちゃん。
ついたのは、屋上だった。
あれ?と私は思う。
「鍵…閉まってるよ?」
扉を押したり、引いたりしてみても、ビクともしない。
それもそのはず。
さび付いてはいるけど、鉄の鎖が、屋上への道を硬く閉ざしているから。