強引社長の不器用な溺愛
冷めたごはん入りカップスープをすすりながら、ドラマを見直す。

従兄の敬三さん夫婦からこの前言われた。

『誰か紹介しようか?』

自分で思うより重たく圧し掛かるそのお言葉。
そろそろ、本格的に考えるべきかなぁ。

私だってわかってる。
お高く止まって、何にもならないプライドを振りかざしてたら、一生独り身だ。

それこそ、あの八束東弥の面倒見てるうちにおばあちゃんだ。
最悪じゃん!
暴君に寄る年波で偏屈さも加わった社長の面倒を見る老後。
想像したくないっ!

そんな未来を避けるために、やっぱり私も結婚への道を模索すべき?

でもなぁ、敬三さんと八束社長は旧知の仲。
私が婚活なんか頼んだら、ソッコーバレるよなぁ。

ああ、それは嫌だ~!
あのバカ社長にからかわれるのが目に見えてる~!
そんな屈辱ない!憤死する!

……うん、やっぱりやめた。
現状維持で行こうっと。

私は思考を平坦に戻し、録画の朝ドラに集中するのだった。
まさか、その翌日にあんなことになるとは、この時は思いもよらなかったのだ。




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