1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「あきくん…?」

「っ…何でもない」

 何でもないって言いながら、視線はそらされて、あきくんは黙ってしまいました。

 何となく気まずくて、何となく黙っていました。

「よぉ、よもぎも秋空も久しぶりだな!」

「ぎゃっ!?なんでもう酔ってるんですか!!」

 肩に腕をまわしてきた俊也さんからはプンプンお酒のにおいがして、顔は真っ赤でした。

 さっき来たばっかりですよね?なんでこんな早く酔っ払いが完成するんですか!!

「秋空飲むか?」

「あきくん酔わせないでください!!!」

 勢いに飲まれる前に俊也さんを引きはがして、剣人さんに預けました。

 全く、俊也さんはいつも自由すぎるのです!
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