僕は君のことが好きだった。
いつもはおっとりしているららが、クールに言い放ったがために、クラス中の視線がららと新山に集まる。
「馬鹿らら!さっきからなんなの?偉そうに‼」

「新山、私の名字知ってる?」

ららが赤ちゃんに話すかのようにゆっくり話す。

「知る価値もないわ!馬鹿ららの名字なんて‼」

新山うるさい!

「狭間だよ♪
世界一の財閥も、狭間財閥。
何言いたいか、分かる?」

新山が青白くなっている。

さすがの新山も、ららが言いたいことは分かったみたいだ。

「え?嘘…」

「じゃあ、ららは狭間財閥の令嬢?」

「うん!」

「でも、でも待って!」

新山が反論した。

「私が世界一の財閥の令嬢です。
なんて、そんな嘘すぐにつけるわ!
本当なら、証拠を見せなさいよ‼」

「分かった~!」

「もしもし?あ、お父様?
クラスで私が狭間財閥の令嬢って信じない人がいるんだけど…」

「誰?」

「新山。」

「新山って、新山社長の娘?
俺の下っぱじゃないか!」

「ほらね!本当でしょ?」

ららが自慢気に言い放った。

「狭間様、すみませんでした!」

って、新山、態度変えすぎだっつーの!

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