僕は君のことが好きだった。

拓への誕生日プレゼント

なんとか新山から逃げて、花香を見つけた。

「おーい!花香~!一緒に帰ろう!」

精一杯、そう叫ぶ。

すると、今まで後輩の女子と話していた花香が、こっちに歩いてきた。

「あ、拓!遅かったじゃん。」

「いやぁ実は新山に捕まえられて...
めっちゃ臭かった、あいつ。」

新山の名前を聞いた途端、花香の顔が曇った。

「あ、でも、【お前みたいな奴は嫌いだから!】って言っておいたからな。」

僕は慌てて、付け足した。


そんな僕にお構い無く、花香は言った。

「向河原駅の前に新しい雑貨屋ができたから、そこで拓の誕生日プレゼント買う。
一緒に行こ。」

「勿論!」

僕は大きな声で、返事をした。

そういえば、1週間後の4月13日は、僕の誕生日だ。

花香が覚えてくれていたのが嬉しくて、頬が真っ赤に染まった。
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