何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
私はまだ遥斗が好きだ。
きっとこの先、彼以上に好きになる人は出てこないだろう。


そして……
私が拓哉さんを好きになる事はもうない。



恋愛感情が芽生える事はもうないんだ。


それでも私は……。
拓哉さんを突き放せない。


どうしてだろう?
胸に問いかけても明確な答えは出ない。


でもきっと……。
私たちが本気で愛し合ってきたからだと思う。


1度でも好きになった人をそんなに簡単には嫌いになれないもの。
例えどんなに酷い事をされたって……。


私は彼を愛していた。


幸せな時間がそこにはあったから……
私は拓哉さんを忘れられないし突き放せない。


多分……この先ずっと。


私の体にすがりつく拓哉さんを見ながらフッと笑みを浮かべた。


忘れられないのなら……
私は貴方を支えたい。


拓哉さんが幸せなら……それでいい。
そう思うのに時々、胸が張り裂けそうになる。


私が一緒にいたいのは……
拓哉さんさじゃない。


遥斗なんだって……
心が主張して押さえきれなくなる。

もう2度と会うことはないのに。
会いたくて仕方がないんだ……。


哀しみでおかしくなりそうだ。
頭も心も……。


それを紛らわす様に私は拓哉さんの背中を撫で続けた。
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