何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「……じゃあな……梓沙」

「……じゃあね……遥斗」



お互いに笑顔を浮かべて最後の言葉を交わす。


“さよなら”とも“またね”とも言わない。


だって、この関係を終わりになんてしたくないから。


でも私たちは知っているんだ。
もう2度と会う事がないって事を……。


だけど……。
それを認めたくなんかないから……。


曖昧な言葉を残し別れを告げた。


大好きな貴方へと……。



「っ……」



ガチャンッと屋上の扉が音を立てて閉まった。


その音が私たちの関係の終わりを表している様で……
鈍い痛みが胸へと走る。



「はっ……ははっ……」



乾いた笑い声が屋上へと消えていく。


笑っているはずなのに、胸が苦しくて……。
涙が止まらない。


これで最後……最後だから。


遥斗を想って泣くのは今日で終わり。
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